「スペンスブライソン」「アイリッシュリネン」コレクションのバンチブックが一新し、カラーは81色と豊富に取りそろえました。アイリッシュリネンで、「オーダージャケット」。「アイリッシュリネン」と言えば「スペンスブライソン」と言うように「スペンスブライソン」は、美しい光沢と風合いを特徴とするアイリッシュリネンギルドのメンバーが生産するアイルランド製"アイリッシュリネン"の有名メーカーです。品質の良さからも、英国王室で重要され、世界のファッション界でもブランドで、品質の良さからも、英国王室で重用され、信頼と実績のあるミルです。当店では「スペンスブライソン」の種類があまりにも膨大な数のため、2つに分けてご紹介いたします。今回のコレクションは、、スタンダードでヘヴィーウェイトでのビンテージコレクション。最近のライトウェイトのリネン素材が流行する時代に逆行する圧倒的な存在感を持った、麻本来の持つ風合いを楽しんで頂ける最上級のヘヴィーウェイトを入荷いたしました。今回は見開きのバンチブックなので、色の違いがとても見比べやすいです。「ヘヴィーウェイト」の「スペンスブライソン」はジャケットはもちろんのこと「リネンスーツ」には画期的な素材。厚みがゆえの、大きな皺はクラシカルな雰囲気の味が出ていきます。時間が経つにつれて、綺麗に色が落ちていくことは、まるでリネン素材が生きているかのように錯覚をするほどです。「スペンスブライソン」のリネンジャケット、リネンスーツを仕立て、毎日着ていくことに体に馴染んでいく、感触はどのリネン素材よりも「スペンスブライソン」「ヘヴィーウェイト」が一番です。着ていきながら、自分だけの「リネンジャケット」「リネンスーツ」に育てていきたいものです。 |
●「スペンスブライソン」「アイリッシュリネン」コレクションの表面が洗いざらしリネン「LISMORE(リスモア)」。もちろん服地である以上、織布工程の後、きっちりとした整理は行われているため、本来の洗いざらしというより「洗いざらし風」と言った方が適当です。濃薄の杢糸を紡いで立体感を出し、適度なシワ感が肌への接地面を減らし、軽さとさらっとした清涼感があります。 ●「スペンスブライソン」「アイリッシュリネン」コレクションのギャバジンリネン「TROPICAL(トロピカル)」。表面がクリアタッチで、カラーが綺麗な「リネンジャケット」「リネンスーツ」向き。「アイリッシュリネン」の中でもシンプルですっきとした印象になるジャケットになります。 |
「スペンスブライソン」「アイリッシュリネン」コレクションのキャンバスリネンのTYRON(タイロン)」。油絵のキャンバスのように表面が洗いざらし風のリネン素材。ジャケットに表情のある「リネンジャケット」向きです。 |
「スペンスブライソン」「アイリッシュリネン」コレクションの205gmsのライトウェイト「QUINTIN(クウィンティン)」。出来るだけ軽くて涼しい「リネンジャケット」「リネンスーツ」をご要望の方向きです。 |
「スペンスブライソン」「アイリッシュリネン」コレクションの「ヘリンボーンパターン」「GIN(ジン)」。シンプルな無地の「リネンジャケット」よりも柄を入れた「リネンジャケット」「リネンスーツ」を要望の向き。ヘリンボーン柄のリネンジャケットなんて、おしゃれ感が出ます。 |
北アイルランドは1500年代の宗教革命により、フランドル地方(旧フランドル伯領を中心とするオランダ南部、ベルギー西部、フランス北部にかけての地域)などから迫害されたユグソー(新教徒)のリネン技術者が大量に移民したこともあり、世界的にも有名なリネン織物の産地として発展。「アイリッシュ・リネン」は他国と差別化したブランドリネンとして知名度を確立していった。しかしその後、リネン産業は2度の大戦なども影響し衰退の一途を辿る。現在では、アイルランドでフラックスはあまり栽培されておらず、数少ない原料となっている。アイリッシュ・リネンの評価は高い紡績技術にあり、その最高峰に挙げられているのが、アイルランドを代表するリネン紡績メーカーの「スペンス・ブライソン」社である。同社のアイリッシュリネンの糸は、クラフトマン・シップの伝統的な技法で紡ぎ出された最高級ブランドリネンの代名詞ともなっている。しかしアイリッシュリネンも衰退の時期を迎える。伝統的な紡績技術も事実上途絶え、本来のアイリッシュリネンを手に入れるのが非常に難しくなっている。その貴重な「アイリッシュリネン」。今回これだけ多数の「アイリッシュリネン」を取り扱えるお店は当店のほか数少ないと思われます。 その貴重な「スペンスブライソン」で本格的なアイリッシュリネンでオーダージャケット、オーダースーツを仕立ててみませんか。 |
世界最古の洒落者素材である麻(リネン)。その歴史を紐解いてみますと、古代エジプトのミイラが麻布に包まれていたことは広く知られている通りですよね。この一例をもってしても亜麻(リネン)の歴史が古いことが分かるはず。 亜麻は学術名「リヌム・ウシタテッシムム」で、亜麻科植物の繊維が原料です。 ウールが動物性繊維の代表選手であるとすれば、リネンはコットンと並んで植物繊維の代表なのです。 今でも「リネン室」と言う言葉が遣っているように、テーブル・クロスやナプキンの類いは伝統的に麻布を使用しました、その名残りなのです。 あるいは「ランジェリー」と言う言葉がありますが、なんだかエロっぽくてちょっと恥ずかしくなってしまいがちですが、それは女性の下着類を想起するからですね。 もちろんランジェリーに「下着」の意味はあって、その昔たいていリネン製品だったからこそであります。 皆さんご存知の通り、リネン(亜麻)の特性はあまりに多く、人類の歴史の中でありとあらゆる用途に使われてきた材質なのです。戦前、男の夏服と言えば白麻のスリーピース・スーツと決まっていたものです。 シャツもハンカチも麻で、場合によっては靴まで白麻のものを履いたりしたそうです。 白麻は磨くわけにはいかず、チョークを水で溶いたような液体を塗ったそうです。 私が洒落者を目指すのなら、オフホワイト・リネンのスリーピース・スーツを着るべきでしょうかね。 オフホワイトは着ているうちから皺が現れるほど。だからこそ、着ている間ずっと心地よい緊張感続くのです。 汚すまいとする、皺にすまいと思う。この緊張感が、その心の張りが、洒落者を創るのですよ。昔の女性はコルセットを身に着けたものですが、オフホワイトのスリーピース・スーツは、現代の、男の心のコルセットなのです。 いつも私がお客様一人一人に言ってますよね「おしゃれは我慢だ」。そして「お洒落は面倒くさいものだ」。と これは有名な話ですけど、お洒落な伊達男の「藤原義江」は晩年は帝国ホテルに暮らしていたそうです。 夏には当然、オフホワイトの服。確かダブル前はお好きだったような記憶があります。ところがそのオフホワイトの麻スーツ。ちっとも皺にならないのです。これまたある人が往年の名テノール歌手に訊ねた所、こう答えたそうです。 「うん、これか。一日に同じものを三回着換えることにしてるんでね」。と。 これはまたものすごい洒落者のお話ですよね。それではまた今度、面白い話をしますね。 |